2006年4月のコラム

東京では桜もすっかり散ってしまい4月も残りわずかとなりました。
ここのところ1日おきに暖かかったり冷え込んだりでカゼが流行っ
ているようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

4月は進学・就職などを機に新生活が始まる季節ですね。
3月~4月にかけて引越しを経験した方も多いのではないでしょうか。実際の引越しは大変でも新居を探したり新居での家具の配置を考えたりするのはなんだかわくわくします。

最近はインターネットで離れた地域の不動産物件を探すことができ
てずいぶん便利ですね。不動産会社のサイトで部屋のタイプや家賃
の条件、エアコン付きなどの細かい希望条件を入力して検索すると、
該当する物件の一覧を表示することができて、間取りや写真などを
見ることができます。また、「早稲田駅まで電車で○○分以内、最
寄り駅から徒歩○○分以内、乗り換え○回まで」のような条件で広
い範囲を検索することもできます。ただ、大概いい条件しか載って
いないので(「閑静な住宅街・日当たり良好」などは定番ですね)
新居を決める場合は売り文句をあてにするのでなく、実際に足を運
んでみるのがベストでしょうね。

今回は不動産会社のサイトを見ていてちょっとひっかかった言葉を少し拾ってみました。

「メゾネットタイプのロフト」
とある物件の説明でこんな表現を見かけました。
メゾネットとロフトはそもそも違うはずなので、これは何?と思ったのですが、写真がないので確認することができません。
とりあえず、ロフトとメゾネットの違いについて少し調べてみました。まず、ロフトですが、「屋根裏部屋」のことで、天井が低かったり窓がなかったり固定の階段がなかったりで建築基準上居室と認められない空間のことを指すそうです。一方、メゾネットはフランス語で「小さな家」という意味で、3階建て以上の集合住宅で2階分のスペースが1住戸になっていて内階段で移動できるもの(吹き抜けの場合もそうでない場合もあり)ということでした。
ちなみに、2階建ての集合住宅で2フロアが1住戸になっているものはメゾネットでなく、テラスハウス・タウンハウスなどと呼ぶそうですが、この辺もメゾネット混同して使われているようです。
件の物件はきっと、やや天井が高く広めでメゾネット感覚で使えるので、本当はメゾネットということにしたかったのに、居住空間としての建築基準を満たしてないため「メゾネットタイプのロフト」と表記するしかなかったのでしょうね。

「デザイナーズマンション」
メゾネット物件には、いわゆるデザイナーズマンションが多く含まれるのですが、この「デザイナーズマンション」というのもまた定義不明の不思議な言葉です。デザイナーズと聞いてすぐに連想するのはコンクリート打ちっぱなしの壁、吹き抜けの空間、洒落た外観などですが、家賃が高めでもかなり人気があるそうです。
「コンセプトを持つ賃貸住宅」のことをデザイナーズマンションと呼ぶらしいのですが、著名な建築家を採用したものや、住み心地を重視したものから、最近は「デザイーナーズ風」という怪しげなものまであって、デザイナーズ風になると、比較的家賃が安め・外見重視・住み心地はいまひとつというので、住人がすぐ入れ替わってしまうようでした。

「コーポ」「ハイツ」
賃貸物件の場合「アパート」「マンション」「一戸建て・その他」に区分されていることが多いのですが、ある不動産会社のサイトには「アパート」「マンション」のほかに「コーポ」「ハイツ」なる区分がありました。条件を入れて検索すると、結果として「アパート」区分に入っているものと同じ物件(木造・鉄骨とも)が出てくるので、違いがさっぱり分かりませんでした。「アパート」の言い換えなのでしょうか。この違いについてご存じの方がいらっしゃいましたら、ご一報いただけると幸いです。

以上、最近気になった不動産関係の言葉でした。

2006.04

文責:ユーカリの木の上の住人